“あの頃”を聴く

Vol−5

中 島 み ゆ き

(1976)

(2007)

「恋文」

「私の声が聞こえますか」

 初めて中島みゆきの歌を聞いたときのことを
今でもよく覚えている。例によって事務所で仕
事をしながらFMを聴いていたら、これまで聴
いたことないメロディーと独特の歌い方の曲が
流れてきた。それが「あぶな坂」だった、と思う。

 ♪♪あぶな坂を越えたところに
   わたしは住んでいる ♪♪

 日本の童歌で聴いたメロディーをベースにし
たイントロの後のこのパートのメロディを聴い
たときは思わずボリュームをいっぱいに上げた
っけ。
 ♪♪遠いふるさとで傷ついた言いわけに
   坂を落ちてくるのが こちらからは見える♪♪

このサビの部分がまた良い。これが中島みゆき
との初めての出会いだった。
 あくる日すぐにLP「私の声が聞こえますか」
を買ってきた。アフターファイブが待ち遠しくて
所員が帰るとさっそくステレオで何度も何度もレ
コードが擦り切れるほど聴いた。
「信じられない頃に」「アザミ嬢のララバイ」
「踊り明かそう 」「時代」「ボギーボビーの
赤いバラ」等珠玉の数曲!

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ファンクラブに入会したら笑われるかな? 

 彼女の歌詞には、女性の日常の生活で感じる心情を曲にのせるものが多いが、比喩表現が巧みで、聴く人によってそれぞれ異なった意味に受け取れるところや、人の弱さに対する<やさしさ>が女性の共感を得るのかもしれない。「寄り添う風」のように…。
  
♪♪理由もないのに  理由を探してる
  会わなければならないのと 理由を探してる

 人恋しさは諸刃の剣
 かかわりすぎて  あなたを苦しめるくらいなら

 寄り添う風 それだけでいい あなたの袖を揺らして
 寄り添う風 それだけでいい 私は彼方で泣く♪♪
          (refrain
 歌い方も、「地上の星 /ヘッドライト/テールライト」や「ミラージュ・ホテル」「ナイトキャップ・スペシャル」のように浪々と歌い上げる曲も多いが、「川風」や「寄り添う風」のようにさらりと歌い流す歌もある。
 声質も曲によって使い分けている。 どちらも捨てがたいが、強いて言えば後者の曲の歌唱法の方が私は好きだ。
 
 スロー・ボサノバ調のリズムにのって流れる「恋文」のサビの歌詞

♪♪「アリガトウ」っていう意味が   「これきり」っていう意味だと
   最後まで気がつかなかった♪♪
 
このアルバムのタイトルらしくおしゃれな曲だ。
夜にひとりで聴くとラテンギターの音色と混ざり合って詩がよけい心に沁みてくる。

 「思い出だけではつらすぎる」のサビも捨てがたい。

♪♪思い出だけではつらすぎる   ありえない窓は開かない
  本当の鍵はただひとつ     永遠にあなたが持っている♪♪

 若いころからずっと彼女の歌をコンサートで聴いてみたいと思いながら何故か未だ実現してない。
 近くで開催されることが滅多にないこともあるが、やはり多くの女性ファンに混じって聴くのが照れくさいという気持ちもある。
勇気を出していってみようか。でもチケットが取れるかな?


 ■ 好きな曲ベストファイブ
   @ 時代 A 恋文 B アザミ嬢のララバイ C 信じられない頃に D わかれうた