「ペット共生」は当たり前?

           
                          
                
 「日経アーキテクチュア」(2006 9−25)の住宅特集で面白い記事が掲載されていた。
「2003年に飼い犬と飼い猫を合わせたペットの数が、14才以下の子供の数を上回った。
 今や子供と同居する世帯よりもペットを飼っている世帯の方が多い。ペットの部屋を設計して、
という依頼も現実のものになっている」という内容であった。
  
 ペットを飼うことがブームになっているということは、TVや雑誌でも報じられてはいたが、
まさかここまでとは思わなかった。数年前医院併用住宅の設計の時にオーナーの奥様から愛
猫の通り道や小さな部屋を作って欲しいという希望があり設計に折りこんだことを思い出し
たが、最近ではそんなレベルではないらしい。
  
 においや衛生面から「住み手と飼い犬の生活空間を分離しながらも、リビングと愛犬の居場所
を隣接させ、しかもガラス越しに視覚的な交流を確保できる設計の事例が照会されていたが、
まさに家族の一員の扱いである。

 た、居住者同士がペットを介して交流を深めるという新しいタイプの共同住宅が東広島市に
出来たそうだ。コミュニティづくりの核に据えたのがペットで49uの住戸のうち玄関先にな
んと9uのペット専用スペースの土間をとり、更に1階には愛好家が交流できる共用のカフェ
ダイニングを設けたり、トリミングルーム、ウンチダストやフットシャワーなどを完備する徹
底ぶりである。
  
 
 東京都港区に2006年12月完成の地上48階建ての分譲マンションではペット連れの居住
者とペット嫌いの居住者の動線を完全に分離し、居住者は無料で利用出来るドッグランや「ペ
ット倶楽部」を設立してコミュニティづくりもバックアップするというサービス振りである。

   
 ここ数年、ペット数が急激に増えた要因は少子・高齢化及び核家族の進展である。また、その
「ペット共生予備軍」も相当いることを考えれば、ペット共生住宅は特別な住まいとは云えな
い。それどころか子供部屋が欲しいというニーズよりも「ペットと快適に暮らせる住宅を設計
して」という依頼を受けることの方が一般化するもしれないと誌は結んでいる。
新たな業態の建設業としてペット共生専門のリフォーム業者も出現するかもしれない。